見守りシステムは一人暮らしの高齢者に必須！費用相場は？

高齢者の一人暮らしは年々増加傾向にあるようです。

まずは、高齢者が一人暮らしをする理由をご紹介いたします。

◇ 頼れる人がいない

家族と別居している高齢者の中には、日常生活で困ったときや病気のときに頼れる人がいない高齢者もいます。別居の家族が海外や遠方に住んでいて、いざというときに頼ることができない人もいるでしょう。

◇ 今の生活に不満がない

一人暮らしだからといって困っているとは限りません。内閣府の「令和元年 高齢者の経済生活に関する意識調査結果」によると、一人暮らしの高齢者の16.5％は現在の貯蓄額は十分にあると回答し、36.2％は最低限の蓄えはあると回答しています。

経済的に余裕があり、健康に生活ができる場合には不満は感じにくいでしょう。また、息子夫婦や娘夫婦から同居の申し出がある場合でも、「気を遣って生活するよりも一人の方が気楽だ」と考える方もいます。

高齢者が一人暮らしをすることで、様々な問題に直面することがあります。こちらでは、3つの問題をご紹介いたします。

◇ 認知症

一人暮らしで認知症を発症すると、地域で浮いてしまい、生活しづらくなることもあります。

ゴミのルールが守れなくなったり大声で叫んだりということもあるようです。迷惑行為が目立つようになれば、賃貸住宅の場合には退去するように言われてしまうこともあります。

また、持病があり薬を飲まなければならない方が認知症を患うと、正しく服薬できなくなる可能性もあるでしょう。

◇ 孤独死

一人暮らしの高齢者が増えることによって、孤独死の問題も浮上します。今後ますます深刻な問題となっていくでしょう。

◇ 詐欺などの被害

一人暮らしだと、身近に相談できる相手がいないことが考えられます。詐欺などの被害にも遭いやすいと言えるでしょう。

高齢者の一人暮らしでは、認知症など様々な問題が起こる可能性があります。

こちらでは、高齢者の一人暮らし対策をご紹介いたします。

◇ 見守りサービスや見守り機器の利用

センサーやカメラで家族に異常を知らせたり、訪問や電話などで安否確認したりするサービスです。高齢者の生活を見守るだけでなく、緊急時には通報や駆けつけなどのサービスを行う会社もあります。

◇ 服薬管理ロボット

事前に設定しておくことで、正しい種類や量の薬を出したり飲むタイミングを知らせてくれたり、服薬のサポートをしてくれたりするロボットです。

認知症など、自分で薬を飲めなくなってしまった場合だけでなく、少し物忘れを起こすようになったときにもおすすめです。

◇ 介護サービスの利用

訪問介護やデイサービスなど、必要とする介護のレベルに合わせたサービスを受けられます。生活に必要なサポートを行うほか、コミュニケーションのよい機会となります。

◇ 地域包括支援センターの利用

地域に住む高齢者向けの介護サービスや、健康増進支援などを行う医療や行政が連携した公的な支援センターです。ケアマネジャーや保健師などによるサポートが受けられます。

◇ 成年後見人制度の利用

認知症などで不利益な契約を結ばされてしまうなどのトラブルを防ぐために、家庭裁判所で選定された成年後見人が本人の代わりに金銭の管理を行います。

センサー型の見守りシステムを導入する際は、多くが初回契約料のほかに機器代金が必要です。また、そのほかに毎月の使用料がかかります。

相場としては初回契約料は1万5,000円前後、月額使用料は約3,000円、機器代金は5万円～8万円ほどと考えましょう。

センサー型見守りシステムを使用する際は、高齢者の自宅にセンサー機器を設置して、センサーが人を感知することによって安否確認を行います。センサーが感知すると、家族のスマートフォンやパソコンなどに連絡がいきます。

サービスを提供している会社がセンサーを管理し、非常時と判断した場合は高齢者の自宅まで駆けつけたり、通報したりするサービスもあります。

活用方法は、感知だけにとどまりません。センサー機器の電源が入った状態のまま長時間にわたって感知しない場合は、何らかのトラブルが起こっている可能性もあります。

倒れていたり、転落などのケガをしてその場から動けなくなったりしていることもあるでしょう。こうしたときに、危険の可能性を伝える機能が備わったシステムもあります。

見守りシステムを使用する場所についても見てみましょう。

センサータイプの見守りシステムは、機器の特徴によって適した設置場所が異なります。玄関や寝室、浴室など様々な場所に設置するものや、家電と連動しているタイプのものはキッチンやリビングで使うことになるでしょう。

見守りシステムは、何を基準に選べばよいのかをご紹介いたします。

◇ 操作が簡単

見守りシステムは操作が簡単で、いざというときに使いやすいシステムがおすすめです。導入時は、高齢者自身が簡単に使えるかどうかをしっかり確認すべきです。

◇ 費用

介護保険の対象外となる見守りシステムは、全額自己負担です。導入に多額の費用が発生することもあるため、費用の負担が大きくなりすぎないシステムを選ぶことが大切です。費用と使いやすさを考慮し、バランスのよいシステムを選んでください。

◇ 目的に合わせて選ぶ

何よりも大切なのが、見守りシステムを導入する目的に合った機能が備わっていることです。24時間体制での見守りが必要か、緊急のときだけでよいのかなどを考慮し、必要とするサポートが備わったシステムを選びましょう。